着物・・衣服として身に纏うものとしての歴史は大変古いです。衣服は色んな目的・用途で身につけてきたものですが、日本の着物の歴史を見てみると。まず、は、日常着としてのものだった着物。ご存知のように明治時代に入るまでは着物が普段着でしたね。

そして今は特別なシーンで、そして高価で、慌しい日常にはそぐわない感じのもの、という印象の方も多い着物、確かにそんな部分もありますが、反面とても豊かな心にしてくれます。

デザインの基本は全く同じ、一種類しかないのです。袂の長さや形、素材、色・柄、帯との組み合わせ、そして着こなしによってそれであの千差万別な美を出していくなんて凄いですよね。

日常着だった着物は、四季のある日本の気候に合わせて、素材を工夫し、仕立てを変え、また解いて洗い張りをし・・何度でも着なおしました。私が子供の頃、母がそうしていたシーンを覚えています。そして反物に戻して寸法を変えるだけで、母から娘へ受け継いでいけます。

まさに今で言う エコな衣服でしたよ。

もともとお金のお仕事の私が、着物の魅力に惹かれ、時間をやりくりできるようになって始めた着物、共通点は無く相反する世界かなと思ってきたのですが・・必要なものであり・豊かできれいな人生をもたらし・エコでもありこんなところに私の人生に共通した魅力があるのかも知れません。どちらも捨てがたいお仕事となっています。